AI請求書処理・自動仕訳サービスで経理DXを実現
2023年10月のインボイス制度開始により、請求書処理は新たな複雑さを増しています。適格請求書発行事業者の登録番号の確認、税率ごとの正確な税額計算、記載項目の不備チェックなど、請求書受領側に求められる確認作業は膨大です。国内中堅企業では仕訳入力の約7割がいまだ手入力で、月末残業は平均32時間に達しています。
AI-OCR技術を活用した請求書処理サービスは、この課題に対する解決策として急速に普及しています。従来のOCRでは誤認識が多発し実用性に乏しかったものの、ディープラーニングを組み合わせたAI-OCRでは、事前の帳票定義を必要とせず、多種多様なフォーマットの請求書を高精度でデータ化できるようになりました。
主要な機能要件
- AI-OCRによる自動読み取り: 請求書の発行者名、請求日、支払期限、金額、税区分などを自動抽出
- インボイス登録番号の自動照合: 国税庁の適格請求書発行事業者公表システムWeb-APIと連携し、登録番号の有効性を自動判定
- 自動仕訳・勘定科目推論: 過去の取引履歴をAIが学習し、適切な勘定科目を提案
- 会計システム連携: freee、マネーフォワード、勘定奉行、弥生などの主要会計ソフトへのデータ出力
- 電子帳簿保存法対応: スキャナ保存制度および電子取引データ保存の要件を満たす
最新トレンド: AIエージェントの台頭
2025年から2026年にかけて、従来のRPA(決まった手順を繰り返す)から、AIエージェント(規程や取引内容を読み取り次の行動を自律判断する)への移行が進んでいます。花王ビューティブランズカウンセリングでは年間約5万5千時間の業務削減、ZOZOでは月初締め作業を7営業日から3.5営業日へ短縮するなど、具体的な成果が報告されています。
選定のポイント
| 観点 | 確認項目 |
|---|---|
| 認識精度 | 手書き・活字、定型・非定型帳票への対応度、オペレーター補正の有無 |
| 法令対応 | インボイス制度・電帳法への対応状況、JIIMA認証の有無 |
| 連携性 | 既存の会計システム、ワークフロー、ERPとのAPI連携 |
| 費用 | 初期費用、月額費用、従量課金の有無、処理枚数による価格変動 |
| サポート | 導入支援、運用サポート、トラブル対応の体制 |
AI請求書処理サービス市場は、電子帳簿保存法の改正とインボイス制度への対応を背景に、2025年現在も拡大を続けています。AIエージェント型の高度な自動化、PEPPOL対応による完全なペーパーレス化、生成AIによる異常値検知と監査調整仕訳の自動化など、技術革新は留まることを知りません。