日本のB2B SaaS市場とセグメント別企業一覧
日本のB2B SaaS市場は2023年に1.4兆円に到達し、2027年には2兆円を超えると予測される急成長市場です。営業支援、人事労務、経理会計、契約管理など各セグメントで特化型企業が台頭し、業界再編と寡占化が進行しています。
主要セグメントと代表企業
営業支援(SFA/CRM)では、Salesforceが圧倒的シェアを持つ中、国内勢ではSansanが名刺管理を起点に営業DXプラットフォームへと進化。マツリカの「Senses」は行動履歴と目標管理の統合で中堅企業の支持を集めています。
人事労務領域では、SmartHRが70,000社以上の導入実績で労務管理クラウド市場シェアNo.1を獲得。freee人事労務やマネーフォワード クラウド給与は会計システムとの統合を武器に拡大中です。HRBrainやカオナビはタレントマネジメントと人事評価に特化し、生成AI活用で差別化を図っています。
経理会計では、freeeとマネーフォワードの2強体制が確立。freee会計は簿記知識不要のUXで中小企業を開拓し、マネーフォワードは周辺サービスとの連携で統合型バックオフィスを実現。ラクスの「楽楽精算」は経費精算市場で累計導入社数4回連続1位を記録しています。
契約管理・電子契約では、クラウドサインが先行し、Sansanの「Contract One」がAI契約データベースとして追随。請求書管理では「Bill One」が経理DXの新標準として急成長しています。
投資動向とユニコーン企業
日本のVC資金調達額は年間8,000億円規模(米国36兆円、中国14兆円)と小規模ですが、SmartHRは評価額1,731億円でユニコーン入りを果たし、マネーフォワードは307億円の公募増資を実施。SaaS×ユニコーンには「300億円規模の資金調達」と「海外投資家の取り込み」が不可欠とされ、実績企業への資金集中が加速しています。
市場の寡占化:FMARCOS現象
売上規模上位のfreee、マネーフォワード、Appier、ラクス、サイボウズ、OBC、Sansanの7社(FMARCOS)が上場SaaS企業全体の時価総額56%を占め、「Winner Takes All」が顕著に。各社はM&Aと隣接領域への拡張で事業領域を広げ、統合型プラットフォーム化を推進しています。
セグメント別企業の活用法
B2B営業・BDR担当者は、ターゲット企業のバックオフィスシステム構成を把握することで、導入検討タイミングや意思決定者へのアプローチ精度を高められます。投資家にとっては、各セグメントの成長率・ARR・資金調達履歴から投資対象や競合分析が可能。カオスマップでは見えない実務的な企業情報とセグメント横断的な視点が、戦略的な意思決定を支援します。