BEMS(ビルエネルギー管理システム)提供会社とは
BEMS(Building Energy Management System)は、ビル内の空調・照明・換気などのエネルギー使用状況を計測・見える化し、最適制御によって省エネと快適性の両立を図るシステムです。省エネ法やZEB(ネット・ゼロ・エネルギー・ビル)対応が求められる中、国内では大手電機メーカー、計装システムメーカー、ゼネコン、システムインテグレーターなど多様な企業がBEMSソリューションを提供しています。
市場規模と成長性
国内BEMS市場は2025年度に1,460億円、2030年度には1,500億円に達すると予測されています(矢野経済研究所)。世界市場では2021年の72億ドルから2026年に149億ドルへと年平均成長率15.5%で拡大する見込みです。クラウド型BEMSの普及により、従来は導入が難しかった中小規模ビルへの展開も加速しています。
主要ベンダーの特徴
大手計装メーカー:アズビル、ジョンソンコントロールズ、シーメンスなど、中央監視システム(BAS)で培った実績を持ち、大規模ビルから小規模施設まで幅広く対応。オープンプロトコル(BACnet、LonWorks)に対応し、マルチベンダー環境での統合も可能です。
総合電機メーカー:三菱電機、日立製作所、パナソニック、東芝、富士電機などは、空調・照明などの自社設備機器とBEMSを組み合わせたトータルソリューションを提供。ZEBプランナーとして設計から施工まで一貫対応する企業も増えています。
クラウド型BEMS事業者:NTTファシリティーズ、東京ガスなどは、初期投資を抑えたクラウド型サービスを展開。複数ビルの一元管理や遠隔監視が可能で、中小ビルオーナーにとって導入ハードルが低い選択肢となっています。
専業ベンダー:パルコスモなど、BEMS専業メーカーは中小規模施設(病院、福祉施設、商業施設など)に特化し、経済産業省の税制優遇対象製品として全国2,000施設以上に導入されています。
選定時の比較ポイント
- 対象建物の規模:延床面積5,000㎡未満の小規模ビルか、数万㎡以上の大規模ビルかで適したシステムが異なります
- 既存設備との互換性:オープンプロトコル対応か、特定メーカー専用かを確認
- クラウドかオンプレミスか:複数拠点管理ならクラウド、単独ビルならオンプレも選択肢
- ZEB対応:創エネ(太陽光発電・蓄電池)との連携機能の有無
- 補助金対応:経済産業省や自治体の補助金申請サポート実績
導入効果
BEMS導入により、平均10〜15%のエネルギー削減効果が報告されています。エネルギーの見える化だけでなく、デマンドコントロール、ピークカット、空調の最適運転、照明スケジュール管理などの自動制御により、運用担当者の負担軽減と光熱費の大幅削減を同時に実現できます。