建築物省エネ性能評価機関とは
建築物省エネ性能評価機関は、建築物エネルギー消費性能の向上に関する法律(建築物省エネ法)に基づき、建築物の省エネルギー性能を第三者の立場から公正に評価・判定する機関です。2017年4月の建築物省エネ法施行により、一定規模以上の非住宅建築物の新築・増改築時には、所管行政庁または登録省エネ判定機関による省エネ適合性判定が義務化されました。
2024年4月からは全ての新築住宅・非住宅建築物に省エネ基準適合が義務化され、評価機関の役割はさらに重要性を増しています。現在、国土交通大臣および地方整備局長登録の機関を合わせて全国で119の登録評価機関が活動しており、BELS評価や省エネ適合性判定業務を担っています。
主要な業務内容
- 省エネ適合性判定
- 建築確認申請時に必要となる省エネルギー基準への適合性を判定する業務。判定通知書の交付を受けなければ確認済証が発行されません。
- BELS評価
- 建築物省エネルギー性能表示制度(BELS)に基づき、建築物の省エネ性能を星の数(★~★★★★★)で評価し、評価書・ラベルを交付する業務。
- 住宅性能評価
- 多くの評価機関は登録住宅性能評価機関としても登録されており、省エネルギー対策等級の評価も実施しています。
業界の動向と選定のポイント
建設・不動産業界では、省エネ適判の審査期間が工程に直結するため、処理スピードと審査品質が機関選定の重要な判断基準となっています。全国展開する大手機関は案件規模を問わず対応可能で安定した処理能力を持つ一方、地域密着型の評価機関は地元行政との連携に強みを持つケースも見られます。
また、BELS評価においては、ZEB(ネット・ゼロ・エネルギー・ビル)やZEH(ネット・ゼロ・エネルギー・ハウス)といった高性能建築物の評価実績が、機関の技術力を示す指標として注目されています。大規模非住宅案件や特殊建築物の実績を持つ機関は、複雑な省エネ計算や最新の評価基準への対応力が高い傾向にあります。
コスト構造と処理期間
| 業務 | 標準処理期間 | 主な考慮要素 |
|---|---|---|
| 省エネ適判(新築) | 14〜21日程度 | 建物規模・用途・構造計算の複雑さ |
| BELS評価 | 7〜14日程度 | 評価対象(新築/既存)、星数目標 |
| 変更判定 | 7〜14日程度 | 変更内容・範囲 |
手数料は建築物の規模(床面積)、用途、評価内容によって大きく異なります。同一案件でも機関によって数万円から数十万円の差が生じることがあり、複数機関への見積依頼が一般的です。