化学物質管理システムベンダーの選定ガイド
製造業における化学物質管理は、2024年以降の労働安全衛生法改正により一層複雑化しています。2026年4月にはリスクアセスメント対象物質が約2,900物質へ拡大し、SDS交付義務対象も約4,500物質(現在の約5倍)となる見込みです。chemSHERPA対応やREACH・RoHS規制への遵守を効率化するため、適切なシステム導入が不可欠となっています。
主要ベンダーの特徴:
- NEC ProChemist:1万社超の導入実績を持つクラウド型SaaS。chemSHERPA標準対応で、サプライチェーン全体の情報伝達を効率化。SCIP登録やIMDS連携にも対応し、グローバル展開企業に最適。
- BIPROGY UEL グリーン調達マイスター:2006年より提供開始、電子・機械・自動車部品メーカー等約250社が導入。オンプレミス版とクラウド版(@Air)を選択可能。chemSHERPA-AI/CIに標準対応し、管理工数70%削減の実績あり。
- ケミカンSDS管理:累計2,000社以上が利用するクラウドサービス。AI-OCRと専門スタッフによる目検で99%のデータ化精度を実現。国内外50以上の法令に対応し、CREATE-SIMPLE形式での出力も可能。
- アイアンドディー ESH Clouds-Chemicals:アジア200社以上の導入実績。AI-OCR(精度90%)で作業工数を最大70%削減。英語・中国語・ベトナム語・タイ語・インドネシア語での多言語ラベル出力に対応し、海外拠点を持つ企業に有利。
- さくらケーシーエス SDS Meister:30年以上の化学メーカーサポート実績。ワンクリックでJIS準拠SDSを自動生成し、1件あたり8時間要していた作業を最短10分に短縮した導入事例あり。
- 島津トラステック CRIS:京都大学と共同開発した薬品管理システムで、160箇所以上の大学・研究所・企業に導入。リスクアセスメント支援ツール搭載で、PRTR法対応の集計機能も備える。
選定のポイント:chemSHERPA対応の有無、自社が遵守すべき法規制(労働安全衛生法・化審法・PRTR・消防法等)のカバー範囲、クラウド型/オンプレミス型の提供形態、AI-OCR等による業務効率化機能、そして法改正時の自動更新対応が重要な判断基準となります。2026年秋には経済産業省主導でCMP(化学物質データ共有基盤)の運用が開始予定であり、この新基盤との連携可否も将来的な選定要素となるでしょう。