治験施設支援機関(SMO)とは
SMO(Site Management Organization:治験施設支援機関)は、治験を実施する医療機関と契約し、GCP(医薬品の臨床試験の実施の基準)に基づいて適正で円滑な治験が実施できるよう、医療機関における煩雑な治験業務を支援する専門組織です。平成10年4月の新GCP施行により治験基準が厳格化し「治験の空洞化現象」が発生したことを受け、日本の治験環境を改善するために誕生しました。
SMO市場は約400億円規模で、かつて約150社が乱立していましたが、中小企業の淘汰と再編が進み、現在は約30〜40社に集約されています。将来的には5〜6社のグループに統合されると予測されており、業界再編が加速しています。
SMOが提供する主なサービス
- CRC(治験コーディネーター)業務:被験者対応、同意説明補助、スケジュール管理、症例報告書作成支援
- SMA(治験事務局)業務:IRB運営支援、治験契約書作成、治験薬管理支援、モニタリング対応
- 治験実施体制の整備:治験審査委員会(IRB)設置支援、治験責任医師・分担医師の選定支援
- 被験者募集・リクルート支援:症例集積の加速化、スクリーニング効率化
SMO選定時の重要ポイント
製薬企業が治験のSMOパートナーを選定する際は、以下の観点が重要です:
- 提携医療機関のネットワーク:目的とする診療科・地域をカバーしているか
- 得意領域とPhase対応力:がん領域、希少疾患、Phase I早期試験など、専門性が求められる領域での実績
- CRCの質と量:経験豊富なCRCが十分に配置されているか、認定CRC保有者数
- 常駐型vs訪問型:プロトコルの複雑性や有害事象リスクに応じた支援形態
- 国際共同治験対応力:グローバル試験でのコミュニケーション能力、EDC対応
業界の最新動向
2025年以降、SMO業界は以下のトレンドに直面しています:
- DCT(分散型臨床試験)の推進:患者中心の試験デザインへの対応、リモートモニタリング・ウェアラブルデバイス活用
- オンコロジー・希少疾患へのシフト:生活習慣病などプライマリー領域から、症例数の少ない専門領域への対応強化
- 院内CRC業務の外注化:医療機関の負担軽減ニーズによる市場拡大の可能性
- 再生医療・先端医療対応:細胞治療、遺伝子治療など新規モダリティへの専門性構築
本リストには、日本国内で活動する主要SMO全社の詳細情報を掲載しており、提携医療機関数、得意領域、CRC体制、対応Phase、グループ企業情報など、治験委託先選定に必要なデータを網羅的に提供します。