法務大臣許可を受けた債権回収会社(サービサー)の選定ポイント
債権回収会社(サービサー)は「債権管理回収業に関する特別措置法」に基づき法務大臣の許可を受けた専門業者です。バブル崩壊後の不良債権処理を促進するため1999年に制度化され、現在74社が許可を受けています。許可要件は資本金5億円以上、常務取締役に弁護士1名以上、暴力団等の排除など厳格で、正規のサービサーは法務省サイトで確認できます。
委託先選定では、親会社のグループ系列が重要な判断材料となります。メガバンク系(三菱UFJ、三井住友、みずほ)は住宅ローンや事業性融資に強く、ノンバンク系は消費者金融債権の実績が豊富です。エム・ユー・フロンティア債権回収は取扱件数123万件と業界最大規模を誇り、ニッテレ債権回収は1986年創業のパイオニアとして通信・公共料金など幅広い債権を扱います。
回収手法の実態も押さえるべきです。法務省調査によると、物的担保付き債権では債務者弁済が75.5%、任意売却10.6%、競売5.6%。無担保債権では債務者弁済84.3%、保証人弁済10.1%と、訴訟・強制執行に至る前の交渉による回収が大半を占めます。大手サービサーは法令順守を徹底しており、無茶な取り立ては行いませんが、連絡を無視すれば粛々と法的手続きを進めます。
手数料体系は一般的に高額で、債権額の9割以上が相場です。これは回収困難な不良債権を扱うリスクに対する対価であり、ファクタリング(数%~10%)とは性質が異なります。自社の債権管理コスト削減効果と手数料を比較考量し、全国対応力・取扱実績・専門性を総合的に評価することが成功の鍵となります。オリックス債権回収のように事業再生・不動産再生まで対応する総合力を持つ会社もあり、目的に応じた選択が可能です。