創薬CROが製薬企業の研究開発を加速する
創薬CRO(Contract Research Organization、医薬品開発業務受託機関)は、製薬企業から前臨床試験・臨床試験・申請業務を受託し、新薬開発プロセス全体を支援する専門機関です。日本のCRO市場は約2,700億円規模に成長し、製薬企業の開発委託率は3〜5割に達しています。
前臨床段階では、薬効薬理試験により候補化合物の有効性を評価し、安全性試験(毒性試験、遺伝毒性試験、がん原性試験)でリスクを検証します。GLP(Good Laboratory Practice)準拠施設を持つCROは、規制当局への申請データとして信頼性の高い試験結果を提供できます。
日本初のCROである新日本科学は、非ヒト霊長類(NHP)を用いた試験で世界的な実績を持ち、抗体医薬・核酸医薬・遺伝子治療などの新規モダリティ開発に強みがあります。シミックホールディングスは、開発から製造・営業までをカバーする統合型「PVC(Pharmaceutical Value Creator)」モデルを展開し、イーピーエスはがん領域での受託実績が国内トップクラスです。
近年はバイオ医薬品市場の拡大に伴い、細胞治療・遺伝子治療・再生医療分野に対応できるCROの需要が高まっています。また、IQVIA・Icon・PPD・Parexelなどグローバル大手CROが日本法人を強化し、国際共同治験のプラットフォームを提供しています。
| 試験種別 | 目的 | 主な評価項目 |
|---|---|---|
| 薬効薬理試験 | 有効性確認 | 疾患モデルでの薬効、用量反応性 |
| 一般毒性試験 | 安全性評価 | 反復投与毒性、最大耐量 |
| 遺伝毒性試験 | 遺伝子損傷評価 | Ames試験、染色体異常試験 |
| がん原性試験 | 発がん性評価 | 長期投与による腫瘍発生率 |
製薬企業の研究開発部門が創薬CROを選定する際は、試験の品質とスピード、規制対応力、専門領域の知見が重要な評価軸となります。前臨床試験の委託先を複数比較し、RFPで技術提案と見積を取得することで、プロジェクトに最適なパートナーを選べます。