EMC事前適合性試験(プリコンプライアンス)が開発コストを削減する理由
電子機器の開発において、正式なEMC認証試験に不合格となる製品は約50%に達します。一度不合格になると、再設計・再試験による追加費用と開発遅延が発生し、製品投入時期を逃すリスクも生じます。
プリコンプライアンス試験は、正式試験の前段階で実施する低コストな事前評価です。厳格な規格適合環境を必要としないため、柔軟かつ迅速に実施でき、EMI(電磁波障害)やEMS(電磁感受性)の問題を早期発見できます。多くの試験所では、GTEMセルや簡易電波暗室を活用し、正式試験の1/3~1/5の費用で実施可能です。
日本国内には180社以上のISO/IEC 17025認定試験所が存在し、UL Solutions、インターテック、JQA、TDK、テュフラインランドなどの大手機関が、VCCI・FCC・CE・電安法など各国規格に対応しています。車載機器向けにはCISPR 25やECE R10の試験も提供され、自動車メーカー認定を受けた試験所も複数あります。
近年は、開発現場や工場に試験機を持ち込むオンサイト試験サービスも拡大しており、大型産業機器やクリーンルーム内機器など、搬出が困難な製品にも対応可能です。また、ノイズ対策支援を含む立会試験により、その場で対策部品の効果を確認しながら改善できるサービスも充実しています。