日本のESD試験ラボ市場
日本国内には、IEC 61000-4-2やISO 10605等の国際規格に対応したESD(静電気放電)試験所が45施設以上存在します。2026年には自動車部品EMC試験市場のCAGRが8.2%で成長すると予測され、特にEV・自動運転技術の普及に伴い、高度なESD対策が求められています。
主要な試験規格
IEC 61000-4-2は、静電気放電イミュニティ試験の国際標準規格であり、2025年3月にEd.3が発行されました。試験器の校正方法や波形仕様が詳細化され、接触放電(±2kV~±8kV)と気中放電(±2kV~±15kV)の試験レベルが規定されています。自動車分野ではISO 10605が適用され、医療機器ではIEC 60601-1-2、情報技術機器ではCISPR 35等の規格が使用されます。
認定試験所の信頼性
日本国内の主要なESD試験所は、ISO/IEC 17025に基づく試験所認定を取得しており、日本適合性認定協会(JAB)や米国試験所認定協会(A2LA)などの認定機関により認定されています。UL Solutions、JQA、KEC、テュフラインランドジャパンなどの大手試験機関に加え、東京都立産業技術研究センターのような公設試験研究機関も中小企業向けに比較的安価なサービスを提供しています。
自社設備 vs. 外部委託の判断
静電気試験器とシールドルームの初期投資コストは数百万円規模となり、IEC 61000-4-2 Ed.3対応の最新機器への更新や定期校正も必要です。認定試験所に外注することで、初期投資を抑えつつ国際的に認められた試験成績証明書を取得でき、特に輸出製品のコンプライアンス確保に有効です。試験頻度が年間を通じて高い場合は自社設備、散発的な場合は外部委託が合理的な選択となります。
2026年の市場動向
UL Solutionsは2026年下半期に愛知県豊田市に自動車向け先進EMC試験所を開設予定で、高電圧・高電流・高トルク試験に対応した25,000平方フィートの施設が稼働します。5G・IoT機器の普及、医療機器の複雑化、電気自動車の急成長により、EMC試験市場は2033年まで年平均成長率7.5%で拡大すると予測されており、ESD試験需要も同様に増加が見込まれます。