日本の防耐火試験機関の全体像
建築基準法に基づく防耐火構造や防火材料の大臣認定を取得するには、国土交通大臣が指定した性能評価機関での試験が必須となります。2000年の建築基準法改正により性能規定化が行われて以降、これらの指定性能評価機関が建材メーカーや建設会社にとって不可欠な存在となっています。
防火関係の大臣認定は年間2000件を超える申請があり、建材の開発サイクルや建築プロジェクトのスケジュールに直結するため、各機関の試験設備の空き状況や専門分野の把握が重要です。主要な指定性能評価機関は全国で約10機関あり、それぞれ壁炉・水平炉・柱炉など異なる試験設備を保有しています。
試験内容は、ISO834やJIS A 1304等の国際・国内基準に基づく加熱試験が中心で、耐火構造では非加熱面温度、火炎貫通の有無、載荷時の変形などが評価されます。試験体の製作から性能評価書の交付まで通常4~5ヶ月を要し、費用は外壁の場合で試験体製作費100~150万円程度、これに性能評価手数料が加算されます。
選定時のポイントとしては、①評価対象構造(壁・床・柱・防火戸等)と保有設備の適合性、②地理的アクセス(試験体搬入の容易さ)、③実績のある専門分野(木造系、鋼製系など)、④試験スケジュールの空き状況が挙げられます。近年はHFP試験センターのように新規参入もあり、試験待ち期間の短縮が図られています。