危険物国際輸送フォワーダーの選定基準
化学品メーカーや電池メーカーが国際輸送でフォワーダーを選定する際、最も重視すべきは規制対応力です。航空輸送ではIATA DGR(国際航空運送協会危険物規則書)、海上輸送ではIMDG Code(国際海上危険物規程)への準拠が法的に義務付けられており、これらの規則は2年ごとに改定されます。2025年1月発効のIATA DGR第66版では、ナトリウムイオン電池(UN3551)の新規定が追加され、リチウム電池の積み重ね試験要件も強化されました。
フォワーダーの専門性は、IATA危険物ディプロマ資格者の在籍数、危険物専用倉庫の保有、UN認定容器の手配能力で判断できます。商船三井ロジスティクスや近鉄エクスプレスなど大手は全クラス対応可能ですが、内外トランスラインのようにクラス3/6/8/9に特化し、LCL混載で価格競争力を持つ企業もあります。化学品輸送ではSDS(安全データシート)の正確な読解が不可欠で、UN番号の特定ミスは輸送拒否や法令違反につながります。
リチウム電池輸送では、SP188(IMDG特別規定188)の要件を満たせば海上輸送で普通品扱いが可能ですが、航空輸送では2016年以降SOC(充電率)30%規制が適用され、2026年からさらに厳格化されます。こうした細かな規制変更に即応できる体制を持つフォワーダーを選ぶことが、コンプライアンスリスク回避とコスト最適化の両立につながります。グローバル展開企業は、現地規制(EU ADR、米国49 CFRなど)への対応力も確認すべきです。