熱処理品質保証のための硬さ試験受託サービス
自動車部品や機械部品の熱処理後の品質管理において、硬さ試験は最も重要な検証項目の一つです。特に浸炭焼入れ、窒化、高周波焼入れなどの表面硬化処理を施した部品では、断面硬度分布や有効硬化層深さを正確に測定することが、顧客への品質証明として求められます。しかし、自社の硬度計だけではミクロ組織レベルの詳細評価や多点連続測定が困難な場合が多く、第三者分析機関への委託が一般的です。
ビッカース硬さ試験は、ダイヤモンド製のピラミッド形状圧子を用いることで、軟質材から硬質材まで幅広い材料に対応でき、特にマイクロビッカース硬さ試験機を用いれば0.4903mN~19610mNの広範囲な試験力で、メッキ層や浸炭層のような薄い硬化層の評価が可能です。ロックウェル硬さ試験は測定時間が短く量産品の品質管理に適しており、ブリネル硬さ試験は鋳物や鍛造品のような不均質材料の平均的な硬さ評価に有効です。日本国内には、日鉄テクノロジー、JFEテクノリサーチ、コベルコ科研、島津テクノリサーチ、JTLなど、JIS B 7725認証済みの硬さ試験機を保有し、ISO/IEC 17025試験所認定を取得した受託分析機関が約85社存在します。これらの機関は、熱処理業界で必須となるJIS G 0557(鋼の浸炭硬化層深さ測定方法)やASTM規格に準拠した試験を提供しており、熱処理受託会社や自動車部品メーカーの品質保証部門が利用しています。
硬化層深さ測定では、従来は試料を切断・研磨して断面の硬さ分布を測定する破壊試験が主流でしたが、近年ではHTD4000のような非破壊式の硬化層深さ測定装置も登場し、最短60秒で測定が完了するため作業効率が大幅に向上しています。また、ナノインデンテーション法を用いれば、薄膜や微細組織の硬度・ヤング率を同時に評価でき、CVD/PVDコーティング層の評価にも対応可能です。受託分析を依頼する際は、試験片のサイズや形状、要求される測定ピッチ、報告書の形式(データシートのみか、硬度分布マップまで含むか)を明確にすることで、適切なラボ選定が可能になります。リクエスト時にAIがWebをクロールして最新のサービス情報を収集し、熱処理条件や部品形状に最適な試験方法を提案できるデータベースとして活用できます。