リーガルプロセスアウトソーシング(LPO)サービスとは
リーガルプロセスアウトソーシング(LPO)は、企業の法務部門が行う契約書レビュー、デューデリジェンス(DD)、eDiscovery(電子証拠開示)、知的財産管理などの業務を専門の外部事業者に委託するサービスです。法律事務所への丸投げと異なり、工程を分離してコスト削減と効率化を両立できる選択肢として注目されています。
日本国内でも働き方改革の推進や法務人材の不足により、LPOサービスを活用する企業が増加しています。グローバル市場では2025年に約298億ドルに達し、2030年までに854億ドルに成長すると予測されており、日本市場もCAGR 27.5%の高成長が見込まれています。
日本のLPO市場動向
日本国内では、Authense法律事務所、法律事務所fork、イノベンティアなどの法律事務所系のLPOサービスに加え、PwC、EY、デロイトなどの会計・コンサルティングファーム系のサービスが提供されています。特にeDiscovery対応や国際取引に関連する案件では、グローバルネットワークを持つ事業者が強みを発揮しています。
主な対応業務
- 契約書レビュー・審査: NDA、業務委託契約、売買契約等のリーガルチェック
- デューデリジェンス(DD): M&A時の財務DD、法務DD、税務DD
- eDiscovery: 訴訟・調査対応時の電子証拠開示、ドキュメントレビュー
- 知的財産管理: 特許調査、商標管理、ライセンス契約管理
- コンプライアンス: 規制対応、内部監査支援
- 法務翻訳: 契約書・法的文書の多言語翻訳
LPOサービスのメリット
LPOサービスを利用することで、企業は法務コストを大幅に削減できます。定型業務を外部委託することで、社内の法務担当者は戦略的業務に集中でき、必要なときに必要な分だけ専門性の高いサービスを受けられます。近年ではAI・機械学習技術を活用した文書レビューの自動化により、さらなる時間とコストの削減が可能になっています。
AI技術の活用
LPOプロバイダーは、文書レビューや契約書分析にAI(人工知能)や機械学習(ML)を積極的に活用しています。EY JapanのeDiscoveryサービスやLuminanceなどのリーガルテック企業は、パターン認識技術を用いて膨大な法的文書から重要情報を自動抽出し、デューデリジェンスプロセスを効率化しています。