医療機器の薬事申請を代行するRA企業とは
医療機器を日本市場で販売するには、医薬品医療機器等法(薬機法)に基づく承認・認証が必須です。PMDA(医薬品医療機器総合機構)への申請には、クラス分類の判定、薬事戦略の策定、申請書類の作成、QMS(品質マネジメントシステム)の構築、市販後安全管理体制の整備など、高度な専門知識と実務経験が求められます。
医療機器スタートアップや海外メーカーにとって、自社でこれらのリソースを確保することは容易ではありません。特に2005年の薬事法改正以降、海外製造業者は日本国内に製造販売業者(MAH)または選任製造販売業者(DMAH)を指定することが義務化され、薬事申請代行サービスへの需要が高まっています。
日本の医療機器市場は世界第4位の規模を持ち、2023年には約6兆円に達しています。市場の6割以上を輸入品が占めており、海外メーカーにとって魅力的な市場である一方、薬事規制の複雑さが参入障壁となっています。RA(Regulatory Affairs)企業は、こうした課題を解決する専門パートナーとして、製品の開発段階から市販後まで一貫した支援を提供します。
主要なRA企業には、CRO大手のシミックグループやIQVIA、医療機器特化型のバイオメディカルジャパンやコーブリッジ、選任製造販売業者として機能するICSTやメディサイエンスプラニング、eCTD編纂に強みを持つイーピーエスなどがあります。企業によって得意分野や対応可能なクラス分類、サービス範囲が異なるため、製品特性や開発フェーズに応じた最適なパートナー選定が重要です。
近年はプログラム医療機器(SaMD)やAI医療機器など、新しいカテゴリーの製品に対応できる薬事専門家の需要も増加しています。PMDAも革新的医療機器に対する相談支援制度を拡充しており、RA企業はこれらの最新規制動向に精通した戦略的アドバイスを提供することで、承認取得の確度とスピードを高める役割を担っています。