オンサイトPPA事業者とは
オンサイトPPA(Power Purchase Agreement)とは、発電事業者が需要家の敷地内に太陽光発電設備を設置し、発電した電力を長期契約で供給する仕組みです。需要家は初期費用ゼロで太陽光発電を導入でき、使用した電力量に応じた料金を支払います。設備の所有・運用・メンテナンスは全てPPA事業者が担うため、企業は本業に集中しながら電力コスト削減とCO2排出削減を同時に実現できます。
市場規模と成長性
矢野経済研究所の調査によると、PPAモデル市場は2025年度に350億円、2030年度には700億円に成長する見込みです。2023年度の非住宅オンサイトPPA導入容量は870MW(見込)と全体の17.3%まで拡大しています。電気料金の高騰と脱炭素化の潮流を背景に、FIT制度に依存しない事業形態としてオンサイトPPAの導入が加速しています。
主要事業者の特徴
アイ・グリッド・ソリューションズは3年連続国内No.1の実績を誇り、1,000施設以上に導入。流通小売・物流施設を中心に270社以上の顧客基盤を持ちます。オリックスは約1,000MW(屋根置き約500カ所)の規模で、24時間稼働施設や大規模工場への実績が豊富。カイハラ産業への2.2MW案件では従来比25%の電力料金低減を実現しました。
京セラ関電エナジーは京セラ製パネルを採用し、パネル生産から施工、運用保守まで一気通貫で提供。20年契約満了後は設備を無償譲渡します。三井住友ファイナンス&リースは120MW以上・120件以上の実績を持ち、オフバランス対応が特徴。大林クリーンエナジーは2MW級の大規模製材工場への供給実績があり、1MW超の大型案件に強みを持ちます。
契約条件と選定ポイント
一般的な契約期間は15〜20年で、PPA単価は15〜18円/kWh程度とされています(従来の電力料金より割安)。契約満了後は「無償譲渡」「契約延長」「設備撤去」の選択肢が提供されますが、事業者によって異なるため事前確認が重要です。
事業者選定では、導入実績(施設数・MW数)、対応規模(最小設置面積、対応kW数)、蓄電池・EV充電器との組み合わせ対応、メンテナンス体制(法定点検の負担区分、故障時の対応)を比較検討することが推奨されます。契約期間が長期に渡るため、事業者の財務安定性や過去の導入事例も確認すべきポイントです。
補助金制度
令和8年度(2025年度)には環境省の「ストレージパリティの達成に向けた太陽光発電設備等の価格低減促進事業」がオンサイトPPAモデルでの導入に活用できます。太陽光発電と蓄電池を組み合わせた導入に対して補助金が交付されるため、初期費用ゼロのPPAモデルと併用することで更なるコスト削減が期待できます。