有機JAS認証を持つ食品原料サプライヤーとは
有機JAS認証を取得した食品原料サプライヤーは、JAS法に基づき農林水産大臣の登録を受けた「登録認証機関」による厳格な審査を経て認証された事業者です。有機加工食品の原材料は水と食塩を除いて95%以上が有機農産物・有機畜産物・有機加工食品であることが求められ、化学的に合成された食品添加物および薬剤の使用を避け、遺伝子組換え技術を使用しないことが基本要件となります。
日本国内には約8,900の有機JAS認証事業者が存在し(2021年3月時点)、そのうち有機加工食品の生産行程管理者・小分け業者として認証された原料サプライヤーは推定2,800社以上にのぼります。これらの事業者は、食品メーカーが自社製品の有機認証を取得する際に不可欠なサプライチェーンパートナーとなります。
有機JAS認証原料サプライヤーの認証区分
有機加工食品関連の認証には主に2つの区分があります。生産行程管理者は、有機加工食品を製造し有機JASマークを付する事業者で、ジュース製造工場、茶加工場、調味料メーカーなどが該当します。小分け業者は、認証された有機加工食品を小分けして販売する事業者で、原料商社や卸業者に多く見られます。さらに認証輸入業者として、海外の同等性認定国(米国、EU、カナダ等)から有機原料を輸入し国内で有機JASマークを付与する事業者も重要な役割を果たしています。
主要な取扱原料カテゴリと業界動向
有機JAS認証原料の主要カテゴリには、有機穀物(小麦、大豆、米等)、有機油脂(べに花油、オリーブ油、ごま油等)、有機調味料原料(有機醤油、有機味噌、有機酢等)、有機糖類(有機砂糖、有機メープルシロップ等)、有機果実・野菜加工品(有機トマトペースト、有機果汁等)、有機添加物(有機天然色素、有機酵素、有機増粘剤等)があります。
日本の有機市場は2009年の1,300億円から2018年には1,816億円へと成長し、有機JAS認証原料への需要は継続的に拡大しています。特に消費者の健康志向の高まりとオーガニック製品への関心増加により、食品メーカーの原料調達担当者は信頼できる有機JAS認証サプライヤーとの取引関係構築を重視しています。
原料調達における有機JAS認証の重要性
食品メーカーが有機加工食品を製造・販売するためには、原材料段階から有機JAS認証を受けたサプライヤーから調達することが法的要件となります。農林水産省が公開する有機JAS認証事業者一覧は四半期ごとに更新されますが、原料カテゴリ別の検索機能がないため、目的の原料カテゴリに対応したサプライヤーを効率的に特定することは困難でした。
主要な登録認証機関には、JONA(日本オーガニック&ナチュラルフーズ協会)、ビューローベリタスジャパン、SGSジャパン、ACCIS有機認証センター、オーガニック認証センター(OCC)などがあり、全国に53の認証機関が存在します。これらの認証機関による厳格な審査と定期的な監査により、有機JAS認証の信頼性が担保されています。
グローバル展開と同等性協定
日本の有機JASは、米国USDA Organic、EU Organic、カナダ、スイス、オーストラリア、ニュージーランド等との同等性協定により、相互認証が可能です。これにより、有機JAS認証を持つ原料サプライヤーは、国内市場だけでなくグローバル市場への展開も視野に入れた取引が可能となります。輸入有機原料についても、これら同等性認定国からの輸入品であれば、認証輸入業者を経由することで国内で有機JASマークを付与できます。