営業秘密管理が経営戦略の中核に
IPAの2024年度調査によれば、過去5年間に営業秘密の漏洩を経験した企業は35.5%に達し、2020年調査の5.2%から約7倍に急増しました。漏洩ルートの最多は外部からのサイバー攻撃(36.6%)ですが、現職従業員のルール不徹底(32.6%)や内部不正(31.5%)も上位を占めます。生成AIへの機密情報入力、テレワーク環境でのクラウド利用、サプライチェーン全体を狙う攻撃など、リスクは複雑化の一途を辿っています。
不正競争防止法上の「営業秘密」として保護を受けるには、秘密管理性・有用性・非公知性の3要件充足が必須です。しかし多くの日本企業では営業秘密の定義・区分が曖昧で、顧客情報のみを対象と誤解するケースも散見されます。技術情報、サプライチェーン情報、事業戦略なども営業秘密に該当し得るため、専門家による体系的な管理体制構築が不可欠です。
経済産業省は2025年3月に営業秘密管理指針を6年ぶりに改訂し、生成AI・クラウド時代のリスクや経済安全保障(セキュリティ・クリアランス制度)への対応を盛り込みました。米国の連邦営業秘密防衛法(DTSA)やEUデータ法など国際的な法規制も厳格化しており、グローバル展開する企業には各国基準を満たす管理体制が求められます。
本データセットには、BIG4(デロイト・PwC・KPMG・EY)をはじめとする総合コンサルティングファーム、NRIセキュアやラックなどセキュリティ専門企業、LRMのようなISMS認証特化型、さらにTMIプライバシー&セキュリティコンサルティングなど法律事務所系まで、多様なアプローチで営業秘密保護を支援する企業が含まれます。2025年度の国内セキュリティコンサルティング市場は約1,686億円に達すると予測され、中堅企業への常駐型支援が特に伸長しています。