M&Aデューデリジェンスを加速させるVDRの選定基準
バーチャルデータルーム(VDR)は、2002年頃から本格的に普及し始めたM&A専用の機密文書共有プラットフォームです。世界のVDR市場は2024年に26.6億ドル、2033年には74.9億ドルに成長する見込みで、特にアジア太平洋地域は年率19.9%で拡大しています。
重要なのは、単なるファイル共有ではなく、デューデリジェンスのワークフローそのものを最適化できるかです。Datasiteは170ヶ国で展開し2020年にAnsaradaを買収、SS&C Intralinksは1996年創業のパイオニアとして5年間で2億ドル超のR&D投資を継続、iDealsは2008年創業で100万ユーザーに支持されています。日本ではリーガルテック社のAOSデータルームが国内サーバーで米国愛国者法の域外適用リスクを回避し、容量無制限で月額5,000円からという破格の価格設定を実現しています。
選定時は、アクセス権限の粒度(フォルダ・ファイル・機能単位)、監査ログの詳細度(誰がいつ何ページ閲覧したか)、Q&A管理機能(質問の一元管理と回答履歴)、AI機能(契約書リスク抽出・財務データ要約)を重点的に評価すべきです。また、SOC 2・ISO 27001認証、GDPR・個人情報保護法への準拠状況も確認が必要です。パナソニックは工場視察動画の大容量共有、中央日土地アセットマネジメントは在宅勤務での不動産投資資料共有にVDRを活用し、残業時間削減などの効果を得ています。